お知らせ

2020-05-09 16:57:00

愛玩動物と新型コロナウイルス感染症について

 

GWが明けてまだまだ新型コロナウイルスが終息する気配がありませんが、みなさん元気に過ごされていますでしょうか。

日本では動物への感染の事例はまだ出ていませんが、一緒に暮らしているペットに私たち人から感染するのだろうかと不安に思っている方も多いと思います。

 

2月下旬から3月上旬に香港において、新型コロナウイルス感染者の飼育犬からPCR弱陽性反応がでた事例がありました。

またさらに、海外で感染が疑われる事例も発表されています。

これらの発表を受けて日本獣医師会は、「①感染サイクルの主体は人ですが、感染した人と濃厚接触のあった愛玩動物への感染は否定できないこと、②飼い主がしっかりした感染防御の対応をとることが、ご自身の愛玩動物を感染から守るためにも、最も重要だと考えること」とする見解を発表しました。

 

 

その後、海外における人から動物への新型コロナウイルス感染については、次のような報告がなされています。

〇ニューヨークやインドの動物園でのネコ科動物への感染や、ベルギーやアメリカでの猫への感染が報告されています。しかし、これまで愛玩動物から人に感染したという報告はされておらず、ベルギー当局も「愛玩動物から人へ感染する危険性はない。」としています。

〇中国やドイツにおける感染実験では、豚や鶏は非感受性であり、犬もほとんど感受性がないとしています。しかし、猫とフェレットは感受性が高く、猫は呼吸器症状を示さず消化器症状を示して、猫から猫への感染が見られると報告されています。

 

上記のような報告から、日本獣医師会は飼い主様へ以下のような対応をお願い致します。

①感染した人と濃厚接触のあった愛玩動物が感染する可能性は否定できないことから、ご自身の愛玩動物を感染から守るためにも、飼い主がしっかりした感染防御の対応をとることが最も重要です。

②人から猫、猫から猫への感染の可能性が考えられることから、①のほか、猫は外に放さず室内で飼育することが適正飼養の観点からも望まれます。

③新型コロナウイルス陽性となった飼い主と接触のあった動物に臨床症状が認められた場合は、事前にかかりつけの獣医師と電話相談のうえ、獣医師の指示に従い動物病院で診察を受けてください。

 

大切な家族であるペットを新型コロナウイルスから守るためにも、私たち飼育者の日ごろの予防が重要になります。

「感染しない、感染させない」を心掛けてみなさんで力を合わせてこの状況を乗り越えましょう!!